緒方林太郎

【緒方林太郎】【備忘録】2016年国会で(それなりに)実現した事

 先日、とある方とお話していたら、「野党議員だとなかなか物事の実現が難しいだろう。」とのご指摘を受けました。半分正しくて、半分は「必ずしもそうとも言えない」というのが正直な気持ちです。

 ということで、1月4日~6月1日までの通常国会の中で、それなりに成果が出たもの、その端緒となったものについて、時系列的に備忘録として挙げておきます。

 

1. 2月8日予算委員会第8分科会(映像

 北九州市での国土交通省関係の事業(3号線黒崎バイパス、折尾駅再開発)や、北九州市が国交省、厚労省等との関係で重要と思われる政策課題(無電柱化、水道事業、公共交通等)を取り上げ、それぞれ前向きな答弁を得ています。

 地元個別事業を国土交通大臣に答弁してもらうのは悪いなあという気もしたのですが、「読み上げでいいから」という事で事前にお願いしました。黒崎バイパス、折尾駅再開発を国会の議事録に乗せておく事はそれなりの意味があると思います。

 

2. 2月8日予算委員会第3分科会(映像(前半))

 福岡地裁小倉支部の地裁昇格運動について問題意識を提起しております。本件は適切な司法サービスの提供という観点から、地元自治体、財界、法曹界の関心が高いです。映像の前半15分くらいですが、概ねこれを見れば、論点はすべて明らかになっております。

 昇格したところであまり財政負担が増えないという事が判明しました。あとはタイミングを見て、「下級裁判所の設立に関する法律」第1条の改正を仕掛けられないかと思います。

 これは10年以上、陳情がなされていたので、国会で取り上げました。初めてだそうです。

 

3. 2月8日予算委員会第2分科会(映像)、3月9日地方創生特別委員会(映像)(参考として
昨年のブログ

 県費負担教職員の給与の政令指定都市への移譲、というテーマを今国会、しつこく追いました。これは何かと言うと、これまで市立小中学校の教員給与というのは県が負担していました。給与を払うのは県、任命は市という歪な構図なのですが、これをH25第4次地方分権で給与の権限を政令指定都市に移すことが決まりました。

 ただ、その県から政令指定都市に移譲される給与の額が不十分なのではないか、それによって教員処遇の財源不足が出るのではないか、という問題意識を地元で伺いました。「これはいかん」という事で、国会で総務省、文部科学省に何度も聞きました。

 当初はつれない答弁だったのですが、最終的にはココまで押し返しました。そして、総務省は地方にこの内容で説明しています。満額回答とはなかなか言いにくいのですが、地方交付税措置ではきちんと面倒を見るという事で落ち着いています。

 本件はまた詳しくブログに書きますが、本件は全政令指定都市の教育委員会が頭を抱えている案件でして、私の質問に対して、北九州市でない他の政令都市教育委員会関係者からもエールを頂きました。出来るだけ多くの政令指定都市選出議員に関心をもってほしいと思うのですが、ここは苦労しています。

 

4. 3月9日内閣委員会(映像(後半))、3月11日内閣委員会(映像)、質問主意書(
質問答弁

 これはTPPの国内法措置についてのものです。アメリカには通商協定を締結する際、他国の法制度を見て、他国が(アメリカの目から見て)きちんとやっていると判断しない限りやらないという「承認(certification)」という制度が盛り込まれます。逆から見ると、アメリカが日本の制度に不満な時は「●●法を改正しないとうちはTPPを発効させない」と言ってくるのではないかという懸念です。

 「こんなものは、日本の立法プロセスへの容喙であり絶対受け入れてはならない」という思いから、石原TPP担当相に幾度となく聞いています(特に3月11日の質疑はそれ一色です)。

 私が想像するに、石原大臣が当初渡された答弁書は「そういう事は想定していない」という言い方だったはずです。そこで引かずに「想定されるから聞いている」と食い下がっています。委員会質疑の後、私はダメ押しで質問主意書を出しました。そこで「アメリカからあれこれ言われても、(今国会に出ている)法律以上の立法措置は不要と認識」と答弁が返ってきました。かなり強い内容で答弁を確定させています。

 

5. 3月18日内閣委員会(映像ブログ

 閣法として提出されてきた子ども子育て支援法改正案の審議に際して、内閣委員会筆頭理事として、修正案を提出して成立させました。内容はブログを見ていただければと思いますが、子育て環境の改善(処遇改善、人材確保)について一歩踏み込んだ規定を法律に盛り込みました。

 政府、与党、野党関係者の大きな理解を得ながら、自分自身が手掛けた法律の修正として、子育て環境改善の取っ掛かりとなる内容を成立させたのは良かったと思っています。

 

6. 3月16日地方創生特別委員会(映像(16:05くらいから))

 これは成果とまでは言えないのですが、予算として1000億円計上されている地方創生推進交付金は公共(416億円:道路、港、汚水処理施設)、非公共(584億円:ソフト)と区分がされていて使い出が悪いのではないか、1000億円を一体として使い出の良さを追求すべきではないかと聞いています。

 先日、新聞を見ておりましたら、7月5日の全国知事会で地方創生に関する決議案が提示されていました。その中に、以下のような件がありました。

【決議案抜粋】

5 地方創生推進交付金等については、ソフト事業と一体となって特に十分な効果が見込まれる施設整備事業等に係る要件を大幅に緩和するなど、自由度を一層高めるとともに、その規模を拡充すること。

 やっぱり、知事側も「使い出の良さ」を求めているんだなと思いました。別に私の質問が何かの良い効果をもたらしたとは言いませんが、知事会と認識が一致していて良かったと思っています。

 

7. 4月18日地方創生特別委員会(映像(28:23くらいから)、ブログ

 詳細はブログを見ていただければと思いますが、北九州市が特区として「特別養護老人ホームにおけるロボットの活用」という提案をして撥ねられていました。今の人員配置基準が「1人の職員で利用者3名」となっていたのを、北九州市は「1+ロボットで利用者4名」という基準の見直しが出来ないかと提案していました。

 私が質問した時も当初、厚生労働省は冷たかったのですが、最終的には「基準の見直しも念頭に置いて、前向きに検討したい」という答弁まで持ってきました。その後、本件は進んでいっているようです。しつこく追って良かったなと思います。北九州市出身の山本幸三地方創生特別委員長は、私の顔を見る度に「良い指摘だった」と言ってくれます。

 

8. 4月22日内閣委員会(映像(中根一幸議員発言部分))

 特定研究開発法人(例:理化学研究所等)特別措置法の修正です。研究開発をする方の処遇や若手研究者の育成等について追加的な修正をしました。若い方の研究環境を出来るだけ整える取っ掛かりを作っておきたいという思いからです。我々側から対案を提起したものでして、それを与党と協議して纏めたものです。後藤祐一理事の知見に依拠しながら、かなり激しいやり取りをしました。

 実を言うと、この時期、私は途中から40度近い熱を出してぶっ倒れておりましたので、与野党協議の最終局面では後藤理事に一任して成立したものです。残念ながら、私は修正が通った委員会を欠席しております。

 

9. 5月18日法務委員会(映像ブログ

 成年後見制度は、認知症の方が増える中、活用が進むべきだと思いますが、残念ながら司法書士の方による横領事案が出てきています。司法書士会もこれで良いとは思っておらず、公益法人リーガル・サポートという組織を立ち上げて、各成年後見業務に対するチェック機能を果たそうとしています。

 しかし、特に個人情報保護との関係で、お預かりした通帳の原本をリーガル・サポートがチェックすることに疑義を提起される司法書士の先生がおられて、なかなかチェック機能の強化が進まないとのご指摘を受けました。内容はブログを見ていただければと思いますが、リーガル・サポートによる成年後見制度のチェックは個人情報保護との関係でも問題はない、との答弁を取り付けました。

 目立たない案件なのですが、数名の司法書士の先生からお礼のメールを頂きました。こういうチェック機能を通じて、使いやすい成年後見制度が推進され、認知症の方等の財産管理が遺漏なく行われてほしいと思います。

 

10. その他

 まだ、成果には繋がっていないものですが、4月27日内閣委員会で質疑した「日展改革」(映像ブログ)については、芸術界、特に書壇に強いインパクトを与えたらしく、その後、私の所に多くの情報提供がなされています。「このカネの飛び交う芸術界を何とかしてくれ」という叫びにも似た声です。臨時国会でも取り上げて、その是正に貢献したいと思います。

 あと、これも成果ではありませんが、通常国会最後の質問だった5月17日安全保障委員会(映像(15:25くらいから))で、沖縄の殺害・死体遺棄事件を受けて、「軍属」の定義が広すぎるのではないかと指摘しています。その時点での答弁は何も言っていませんが、その後の日米間の動きは殆ど私の質疑のラインと同じです。

 

11. 最後に

 なお、一番記憶に残っているのは、やはりこの質疑です。どうも地元でもこの印象がとても強いみたいで、私を「怖い人キャラ」だと思っておられる方がかなりおられます。

 あえて、長々と纏めてみると実際には色々やったよな、と思います。「案件が小さい」、「まだまだ不十分」、ご指摘はあるでしょうが、また、次の国会でもコツコツと課題を少しでも前に進めるような質疑に努めたいと思います。


出典:http://ameblo.jp/rintaro-o/entry-12181729804.html


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