海江田万里

【海江田万里】【高校生にわかる政治経済】(第10回)税金について(その2)消費税

消費税が我が国に導入されたのは平成元年4月1日ですから、高校生の皆さんにとってはあって当然の税金だと思います。現在の消費税の税率は国税分と地方税分を合わせて8%ですが、3%からのスタートでした。それまで日本には、ぜいたく品にかかる物品税という税金はありましたが、消費税のような、買い物やサービスの提供を受けるたびに支払う税金はありませんでした。

消費税が導入されるにあたって国論を二分するような議論がありました。しかし、将来の高齢化を考え、膨れ上がる社会保障費の財源として消費税が一番、適切だとの判断で、消費税の導入が決まりました。

わが国の消費税は、一部の例外を除いてすべての物品やサービスに税金がかかることが大きな特徴です。しかも、税金を負担する人は物品やサービスを購入した消費者で、実際に税金を納める人(納税義務者)は商店や企業などです。税金を納めるためにはコストもかかります。小さな商店や零細企業では、そのコストを消費者にお願いすることができないケースもありますから、消費税の議論をする場合には、消費者の負担を第一に重視すべきですが、同時に納税義務者の商店や企業のことも考えなければいけないと思います。

これから消費税を10%に上げるに際して、食料品などは低い税率のままに据え置こうという考えがあります。そうなると、消費税の税率が2つになります。ヨーロッパなどのように税率が高い国では、そうした複数税率が当たり前になっていますが、わが国で納税義務者の小さな商店や零細企業の手間を考えたときに税率を複数にするのは大変だとの考えもあります。

それでは、どうやって消費者(特に低所得者)の負担を減らすのかと言えば、カナダなどで実際に行われている「戻し税」の方法があります。全員が一度、10%の税率で消費税を納め、あとで、低所得者に限り納めてもらった消費税の生活必需品分の金額を返済する方法です。「いちいち、税金を計算して戻してもらうのはめんどうだ」との声が聞こえてきますが、実際に、いくら税金を払ったかではなく、家計調査で毎月買い物をする平均金額がわかりますから、それを参考に、概算で一人いくらくらい、と計算するのです。このやり方が一番、合理的だと思いますが、いかがでしょう。

消費税については、もう少し続けます。

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