福山哲郎

【福山哲郎】「核兵器禁止条約決議案について」

現在、国連総会第一委員会では、「核兵器禁止条約の交渉をする国際会議を開催することを求める決議案」がオーストリアやメキシコ等から共同提出されています。
採決が日本時間の明日に迫り、多数決で採択される可能性が出ているなかで、我が国が決議案にどのような対応をとるのかが注視されています。

昨日、岡田克也元外相を会長とし、私が事務局長を務めている民進党非核議連を開催し、議連としての対応を検討しました。また、国会でも、私は一昨日と今日、参議院外交防衛委員会で外務大臣にこのことを質しました。

広島・長崎を経験した唯一の戦争被爆国である日本は、核兵器の非人道性を世界に広く伝えていかなければなりません。今年、オバマ大統領の広島訪問が実現したこともその一環であり、民主党政権下でも、日本を含む12カ国で軍縮・不拡散イニシアティブNPDIを創設しました。
一方で、日本はアメリカの核抑止力を前提とする安全保障政策をとっているのも事実です。そのため、日本政府としては、長期的には核兵器の縮減・廃絶をしていくことにコミットする立場を表明してきているところです。

今回の決議案の内容は、直ちに核兵器を禁止するというものではなく、これまでの日本政府の立場と矛盾するものではありません。私としては、今回の核兵器禁止条約決議案に対して、日本政府はできる限り賛成するべきであり、ましてや反対という選択肢はありえないと考えています。
民進党非核議連においても、同旨の内容で緊急アピールを出しました。

外交防衛委員会の質疑では、外務大臣は、核保有国と非核保有国の協力を実現するためにどう対応するべきかを考えるという基本認識を述べるにとどまり、明確な答弁を避けました。
野党時代とはいえ「日本の核兵器保有を国家戦略にしよう」などと発言している防衛大臣もいる政府です。国際社会に不要な誤解を与えない結論を出されることを望みます。


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