海江田万里

【海江田万里】真珠湾のアリゾナ記念館

安倍総理は今朝ハワイに到着して、明日、真珠湾を訪問する予定ですが、2008年4月に私も、今回の総理とほぼ同じコースで真珠湾のアリゾナ記念館(Arizona Memorial)を訪問したので、その時の様子を紹介します。

真珠湾はハワイの中心のオアフ島に位置し、その形からパールハーバー(真珠湾)とよばれています。1941年当時、湾の中ほどにある小さな島、フォード島をぐるりと取り囲んで米国の太平洋艦隊の戦艦群が停泊していました。アリゾナはフォード島東岸の停泊地で先頭から2番目に係留中、日本軍の攻撃を受けました。

1941年12月7日、日本軍の攻撃による米側の戦死者は2402名と公式発表がありますが、その約半数にあたる1162名が戦艦『アリゾナ』の乗組員です。当時の『アリゾナ』の乗組員は、およそ1500人でしたから、その約80%が戦死したことになります。

『アリゾナ』は、艦上攻撃機による水平爆撃によって大きな損害を受けました。特に日本軍は、真珠湾の戦艦群攻撃のために800キロ徹甲爆弾を開発していました。その4発が『アリゾナ』に命中し、そのうちの一発が主砲の弾薬庫内で爆発、多くの誘発を招いて、『アリゾナ』は一瞬にして真珠湾の海底に沈みました。今なお『アリゾナ』艦内には900名余りの戦死者の遺骨がそのままになっていますから、その真上に建てられたアリゾナ記念館は一種の墓地であると考えるべきでしょう。

また、当時の『アリゾナ』は、給油を終えたばかりで艦の後部の燃料タンクには57万リットルの重油が詰め込まれていました。その油が艦の割れ目から少しずつ染み出して、今でも小さな塊となって水面に浮きあがっています。

アリゾナ記念館の奥には礼拝堂があり、ここで安倍総理はオバマ大統領と並んで献花する予定です。一部の米国民には今なお、真珠湾攻撃が宣戦布告なしの「奇襲」だったことを責める声があることは事実です。しかし、今は、日本とアメリカの指導者が揃って、戦争の悲惨さを実感して、2度と戦争を引き起こさないことを誓い合うことが重要です。

安倍総理は、空路ハワイのホノルル飛行場に降り立った直後にオアフ島ホノルルのカカアコ・ウオーター・フロント・パークにある「えひめ丸犠牲者追悼碑」を訪れたとのニュースが入りました。名前の通り、見晴らしのいい公園の一角に、2001年2月にアメリカの原子力潜水艦が急速浮上したことによって犠牲になった宇和島水産高校の実習生と教員、9名の霊を悼む碑があります。モニュメントの中心に置かれた錨は、水中から引き揚げられた『えひめ丸』のものと聞いています。私も、犠牲になった若い魂の安らかなることを願って黙とうしました。


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