山内康一

【山内康一】このごろの民進党

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民進党福岡県衆議院第3区山内康一総支部長が、民進党が打ち出している政策を党機関紙「民進プレス」から抜粋しブログで紹介。野党の政策は新聞やテレビではあまり報道されないため、民進党が対案を何も出していないようなイメージが一般に伝わっている風潮があります。しかし当然、民進党は自民党に代わり政権を担いうる勢力として、対案を数多く用意しています。これからの課題も認めつつ、民進党が打ち出す「人への投資」が国会論争でも具体的になっていること、良い方向に行っていることなどをコメントしています。

出典 : http://www.kou1.info/blog/politics/post-1288

新聞やテレビを見ていても民進党の政策はよくわかりません。政府・与党の政策や方針は報道されたり、批判されたりで一般の人たちも知る機会は多いです。しかし、野党の政策はほとんど報道もされません。

街の声を聴くと「民進党は批判ばかり」と批判する人がけっこう多いです。マスコミが批判の部分を中心に報道するので、一般の人はそのような印象を受けるのだと思います。

*ご参考:「野党は批判ばかり」という批判 http://www.kou1.info/blog/politics/post-1008

実は、野党も批判ばかりしているわけではなく、日ごろから法案への対応を協議したり、対案を用意したり、衆院選に向けてマニフェストの政策を検討したりしています。マスコミはほとんど無視しているのが残念ですが、それは世の常です。民主党政権のときも、野党の自民党の政策はさほど報道されませんでした。

しかし、党員くらいしか読まないマイナーな党内広報誌の「民進プレス」を読むと、昨年秋の代表選挙のあと、党の政策・方針や雰囲気が少し変わりつつあることがわかります。最新号(1月中旬刊)の「民進党プレス」は、まず一面の見出しが良かったです。

『国民』がいて『国家』がある。一人ひとりを大切にする政治を進める

安倍総理の志向とは対照的なキーワードだと思います。安倍総理やその周辺は、国家主義的な発想に立ち、ゼロ戦の特攻を美化し、「国家のために命を捨てろ」といった雰囲気の教育や国家観を志向する人が多いように感じます。私は「国民の命を守るために国家がある」と考えますし、民進党のめざす方向性も同じだと思います。

例えば、自衛官や警察官、海上保安官といった国家公務員が、命をかけて職務を全うすることもあるでしょうが、それは命令されたからというよりも、自ら志願してそうするのが筋だと思います。戦時中の特攻は、かなりの部分は強制(あるいは半強制)だったとされます。愛すべき国をつくれば、強制しなくても志願して危険な任務に就く国民は必ず出てきます。私もそれなりに危険な勤務地に自ら志願して赴いたことがありますが、利他的な動機で任務に命をかける人は常に一定数存在します。

政治家も官僚も「国民の命を守るために国家がある」と考えて真摯に行動していれば、「国家のために命をかけてもかまわない」という人が必ず出てきます。戦前や戦時中の歴史を振り返ると「国家のために命をかけろ」と若者たちに命令しながら、自分は命をかけなかった政治家や軍事指導者が多かったことに驚きます。終戦の日に自殺した人たちは少数でした。「国家のために命をかけろ」という教育や強制は二度とやってはいけないと思います。だからこそ「『国民』がいて『国家』がある。」というフレーズには意味があると思います。

また、昨年の参院選の選挙公約もそうでしたが、最近はより一層鮮明に「人への投資」を前面に打ち出し、強調するようになってきました。「人への投資」の政策の中身が、より具体的になり、より良くなっています。

蓮舫代表は国会の代表質問で「教育は国の力。子どもたちは未来だ」と言い、「教育、教育、教育。これが私たちのアベノミクスへの対案だ」と強調しました。英国のブレア元首相の言葉をそのまま借りていますが、教育最優先を宣言したのは良いと思います。

もし今ごろ私が現職議員だったら民進党の教育政策づくりに参加したかったです。浪人中では手も足も出ず、残念でなりません。次に当選できたら当選4期目になるので、衆議院の文部科学委員会の筆頭理事くらいは十分に狙えます。早く国政に復帰して教育政策論議の最前線に立ちたいものです。

その他に気づいたのは「日本型ベーシックインカム構想」という言葉です。数か月前に初めて聞いた言葉です。それは「勤労意欲の低下という短所を打ち消しながら、中低所得者を底上げし中間層を復活させる具体策」だそうです。柱になるのは、所得税減税と給付を組み合わせた「就労税額控除」の導入だそうです。現金を給付するのではなく、社会保険料の支払いとして充てることで、年金保険料未納問題の解決に役立つそうです。この構想については、説明を読んでも、正直言ってあまり理解できません。政策の柱にするなら、もう少し詳しい説明と説得力のあるロジックが必要だと思います。今後に期待したいと思います。

大串政調会長は、就学前教育(幼稚園と保育園)の無償化、小中学校の給食費の無償化、高校無償化、大学学費の大幅減免、給付型奨学金の拡充等を提案しています。どれも良い政策ですが、財源を明記しないと「無責任だ」という批判を受けます。増税するなり、他の政策経費を削減するなり、財源論から逃げないことが大切です。「ムダを削減すれば財源は出てくる」という理屈はもう通用しません。投資収益への課税強化、資産課税強化、法人税の増税、課税ベースの拡大など、不人気な増税策もあえて訴えるべきだと思います。

いまの民進党の政策を第三者的(客観的)に見ていると、期待できる方向に向かいつつあるものの、まだまだ生煮えの感じがします。衆議院選挙までに体系的、現実的、そして説得力のある政策パッケージをつくってもらいたいと思います。本当は自分も政策づくりに参加したいのですが、浪人中であまり口出しできないのが残念です。


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