梶原康弘

【梶原康弘】安倍・トランプ会談、本当に喜んでいいのか?

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2月10日の安倍総理と米国トランプ大統領との日米首脳会談について、元衆院議員の民進党兵庫県第5区梶原康弘総支部長が解説。言動が海外から非難されるトランプ大統領に追従する安倍総理の姿勢に懸念を表明しています。

出典 : http://ameblo.jp/yasuhiro-kajiwara/entry-12249136109.html

 トランプ大統領との会談を終えた安倍総理の内閣支持率が58%(NHK)に上昇した。マスコミによる過熱気味の報道もあり、日本中がトランプ大統領の発言や歓待ぶりに安どしたという感じだ。しかし、本当に喜んでいていいのか。これを機に日本がどこへ行くのか、誰もわかっていない。

 安倍総理が会談したのは、これまでのアメリカの政権ではなく、日本以上に同盟関係の強いイギリスやカナダでさえ非難しているトランプ政権だ。その非難は自由や民主主義に基づいた、極めて正当なものだと思う。安倍総理は歓待を受けて大層ご満悦だが、世界各国には日本が権力者にへつらう、理念も正義もない国と映っているのではないか。過剰な歓待ぶりはトランプ大統領が独善的な言動のために如何に孤立しているのか、物語っているに過ぎない。

 長時間にわたる対話で一体何が話し合われたのか。安倍総理は頭から他に選択肢はなく、トランプ大統領と信頼関係を築くとしている。関係強化のためにこの時とばかり踏み込んだ話をしたのではないか。安倍総理が再三口にした「尖閣」と「自動車」を守るために、国家と自立を売ることにならないだろうか。

 安倍総理は安全保障で今後、より大きな責任と役割を果たすと発言している。昨年成立した安保法制のもとでアメリカ軍とともにイギリスやフランス以上に海外の戦争に加担する道を決断したのではないか。

 また、安倍総理がどんなに恭順の意を示したとしても貿易や為替問題で日本だけ特別扱いなんてことはない。トランプ大統領は安倍総理の訪米に合わせて一つの中国支持に急転換し、中国の顔を立てている。中国と日本を天秤にかける姿勢がその証左だ。トランプ大統領はビジネスマンであり、結果を求めるだけに麻生副総理はかなり厳しい交渉を強いられるのではないか。恭順ぶりはむしろ足元を見られただけだと思う。

 さらにトランプ大統領は新幹線の技術力の高さを語っている。新聞報道にあったようにGPIFの50兆もの資金を10年にわたって投資することが話し合われているからだ。成長が期待され、資金の乏しいアセアンに新幹線投資するならいざ知らず、世界一の経済大国になぜ莫大な資金を提供するのか。しかも国民の老後のための虎の子の年金基金ではないか。もし、1年1兆円でも人口減少が進む地方に投資できたとしたら、どれほどの雇用を創出し、地域が活性化し、少子化が改善されるのか、本当に悔しい。トランプ大統領のご機嫌をとるためにどこまでやるのか。

 戦後アメリカに追随してきた日本にとってトランプ大統領の出現は一つのチャンスではなかったのか。アメリカの政権と言えども世界が積み上げてきた民主的な理念を破壊するような政権に対してこれからも従属するのか、理念や正義の道に従うのか、岐路に立っていたはずだ。ところが、安倍総理はたぶん何の躊躇もなく、思考停止のまま追従の道を選んだ。そういえば、自民党のポスターに「この道しかない」というのがあった。この選択が取り返しのつかない禍根となるのではないか、日本がまた大きな過ちを繰り返そうとしちるのではないか、そんな懸念が頭から離れない。


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