杉村慎治

【杉村慎治】若者への投資が、戦力の逐次投入であって​はならない

thedemocraticparty

民進党埼玉県第9区杉村慎治総支部長が、民進党が訴えてきている「人への投資」とくに教育の無償化も少しずつですが実現に近づいていると解説しています。

出典 : http://ameblo.jp/sugimurashinji/entry-12250854912.html

先日、安倍総理が「人への投資に力を入れる」と発言し、話題を呼びました。
蓮舫代表の主導する提案型野党の路線が実を結び、少しずつですが良い方向に向いてきたと感じます。

かねて民進党が主張してきた教育の無償化も、一歩一歩ですが、実現に近づいてきました。

以下、日本経済新聞の2月16日付の記事を引用します。

【経済的理由で日本学生支援機構の奨学金の返済が難しい人の負担を軽くしようと、文部科学省は毎月の返済額を最長で15年間、本来の金額の3分の1にし、返済期間を延ばす制度を始める。4月以降、年収325万円以下の人が利用できるようにする。

大学生らの奨学金を巡っては給付型奨学金や、年収に応じて返済額が変わる「所得連動型返還制度」が来年度、新たに始まる。すでに借りている人についても負担軽減を求める声が出ていた。

(中略)返済総額は変わらない。有利子の場合、返済期間が延びることに伴う利子分は国が負担するという。

また文科省は無利子奨学金に限り、来年度進学者から連帯保証人の代わりに保証機関を利用する際の保証料率を現行から約15%引き下げることも決めた。】

給付型奨学金は素晴らしい制度ですが、
すでに有利子の奨学金を借りた人への救済措置も急務です。

私はこれまで、
「奨学金モラトリアム法案」を提言し、
『奨学金(教育ローン)返済の条件変更要請に応じる努力義務』を関係する金融機関に課すとともに、
『奨学金の債権回収をサービサーに委託することを禁ずる』法案の成立を訴えてきました。

今回、政府が介入し返済の条件を一律で軽減したわけですが、まだまだ負担は重いままです。
もう1歩踏み込んだ、大胆な救済措置を取るべきです。

東京新聞の2月22日付の記事によれば、
【日本学生支援機構から奨学金を借りた人が返せなくなり、給料の差し押さえなど強制執行にまで進むケースが急増している。二〇〇五年度には四件だったが、一五年度に百二十倍超の四百九十八件になった】といいます。

この498名は、政府が救えたはずの人達です。
奨学金を借りて大学に行くくらいですから向上心のある、少なくとも一般的な社会常識を持ち合わせた若者がほとんどでしょう。

景気が悪くて正社員になれなかったり、デフレによって賃金が低く抑えられていたりするのは、若い世代の責任ではありません。

若者の救済は、待ったなしの状態であり、財源論を議論している時間さえ惜しいほどです。
奨学金の負担軽減は、政府が主導することでしか解決しない問題です。

教育によって恩恵を受けるのは、大学で学ぶ当人達だけではありません。
地域や国、企業の力を支えているのも、教育のはずです。

いま大学生の半数が、数百万円の債務(借金)を背負っています。

かつての、大学を出れば正社員となれた時代とは違います。
新卒の若者の4割は非正規雇用で就職せざるを得ない日本を、政治が作ってしまいました。

多くの若者が日々の生活に苦労し、
「奨学金完済までは・・・」と結婚を遅らせたり、子どもを作るのを遅らせたりしている現実があります。

若者の苦境は、少子化現象として、総需要不足として、じわじわと国の経済にも跳ね返ってきています。

若者への投資が、戦力の逐次投入であってはなりません。

政治が大ナタを振るい、一気に問題を解決するべきです。
若者から奨学金を無理やり回収しなければ成立しないような制度設計は間違っています。

日本学生支援機構の貸与残高はおよそ8兆6042億円。
国の予算がおよそ100兆円であることを考えれば、10%以下、たったの8.6兆円です。
政府が買い取ることも十分に可能な金額です。

公平性の視点から考えれば、すべての奨学金返済を「帳消しにする」ことには問題があるのかもしれません。
しかし、私は、いま若者を救わなければ、日本の未来が危ないと考えています。

玉木雄一郎議員が提唱している『子ども国債』で財源を捻出するなどして、速やかに若者の奨学金負担を解決しなければなりません。
機は、少しずつ熟してきたと感じます。

未来ある若者達を救うため、「奨学金が原因の貧困問題」へのご理解とご厚情を賜りますよう、
読者諸兄諸姉に衷心よりお願い申し上げます。


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