海江田万里

【海江田万里】安倍総理の改憲発言について

thedemocraticparty

民進党東京都第1区海江田万里総支部長が、安倍総理が憲法改正に関する発言をしたことについて、憲法改正するために必要な大事な手続きを無視しているため批判があがっていることを指摘しています。

出典 : http://kaiedabanri.jp/opnion/2017051210626.html

憲法改正の発議は国会が行うことの意味

安倍総理の憲法改正の発言に野党を中心に一部与党の中からも反発の声が上がっています。なぜ、彼らが反発しているのかといえば、安倍総理が憲法改正についての大事な手続きを無視しているからです。

一般の法律は、政府が改正案を提出することができますが、憲法に限っては、政府は改正案を提出できません。というのは、一般の法律は国民を縛るのに対して、憲法は国民が閣僚や公務員など権力の側にある人々を縛るものであるからです。

憲法の第99条には「天皇又は摂政及び国務大臣、国会議員、裁判官その他の公務員は、この憲法を尊重し擁護する義務を負う」と書かれています。

ですから、憲法改正を発議するのは、基本的には主権者である国民です。もっとも国民一人一人にはいろいろな考えがありますから、国民に代わって、選挙で選ばれた国会議員が衆・参院で3分の2以上の賛成多数で発議することになっています。そして、最終的には国民投票で過半数を獲得して初めて憲法を変えることが出来るのです。

内閣総理大臣の改憲発言は慎重の上にも慎重に

もちろん、安倍総理は「今回の発言は自民党総裁として行ったもので、具体的提案についても党の中でリーダーシップをとっただけだ」と主張しています。しかし、安倍自民党総裁は同時に内閣総理大臣の立場も併せ持ちます。純粋に党内の議論の場で自分の主張を行うことは許されるとしても、外部に向って発信するとなると、どうしてもそれが内閣総理大臣の発言ととられますから、発言は慎重の上にも慎重でなければなりません。

憲法尊重と擁護の義務を持つ内閣総理大臣は、憲法改正の議論では、先頭に立つのではなく、耐え忍んで、まずは党内の合意形成に努力して、それからできるだけ多くの国民の理解を得られるように他党にも協力を呼びかけるべきです。

憲法改正は国民投票で51%が賛成すれば、それでいいというものではなく、やはり7割近くの国民が賛成して、初めて憲法が「国の最高規範」としての意味を持つものになると思いますから、政治家はそうした努力を積み重ねるべきです。

改憲の手続きは立憲主義の原点

また国会には憲法を議論するため衆・参院にそれぞれ憲法審査会が設置されていて、そのスケジュールは国会で各党が話し合って決めることになっています。

今回の安倍総理の発言では、2020年には、新憲法を施行したいとありますが、これは総理の越権行為です。憲法の改正は、国民全体で行うことで、一総理が自分のレガシ―(遺産)として遺したいなどという考えは思い上がりでしかありません。今回の安倍総理の改憲案の中身についても色々議論はありますが、まず何よりも総理には「憲法の改正は日本国の主人である国民が主体的に行うものである」という立憲主義の原則を理解してもらいたいものです。

前 衆議院議員 海江田万里


記事一覧